この日も一行は、黒崎宿の櫻屋に同宿し、ゆっくりと休むことにしたようです。
船の手配にはまだまだ時間がかかる様子。
そのぶん黒崎の町で過ごす時間も長くなりました。宿場町として栄えた黒崎には、街道を行き交う旅人や商人たちの姿があり、港には上方行きの船を待つ人々の往来も見られたことでしょう。その土地の日常にふと身を置いてみる…そうした時間もまた、旅ならではの楽しみだったのではないでしょうか。
明日はいよいよ船に乗り、九州を離れます。
黒崎での滞在は一行にとって休息の時間であるとともに、いよいよお伊勢参りの旅路へ踏み出す心支度の時間にもなっていたでしょう。
~この日のルートをチェック!~
黒崎宿・櫻屋に滞在。
櫻屋
旅の御一行が宿泊した櫻屋は、江戸時代に長崎街道の宿場町として栄えた黒崎宿の旅籠でした。幕末期には薩摩藩、長州藩、土佐藩など勤皇の志士たちも多く宿泊したのだとか。残念ながら櫻屋は現存していませんが、跡地には櫻屋の石碑が残っています。平成2年に解体されたのち、櫻屋の「離れ座敷」は八幡西図書館内に畳の読書スペースとして復元されており、今では市民の憩いの場となっています。